有機化学者の就職先一覧[100社以上掲載]
「有機化学者の就職先について」のお話。
理系の大学院生であるならば、気になるであろう進路の話について書きます。
工学部、理学部、薬学部の化学・生物・物理の中でも、有機系にスポットを当てて、話を進めていきます。もちろん、有機合成も。
↑ 記事の下段に、就職先について大雑把に記載しています。
化学メーカー
言わずもがな、有機化学(無機化学)の国立大学大学院・私立大学大学院・公立大学大学院もしくは学部を、修了見込みならば、候補に挙がってきます。
研究職ならば、修士・博士が大多数。学部生はかなり少数です。(僕の時は、いませんでした。)
品質管理(品管)、事務系、工場ワーカーならば、学部生や高専卒が多い。
財閥系化学会社(安定)
高度経済成長の要といっても間違いない、安定的な企業。今後、成長するかどうかは、企業次第なところはある。
・三井化学 (メガネに強み)
・住友化学 (農薬に強み)
大手化学会社(売上一兆円越え並)
急激な伸びとともに、成長し、躍進している企業。経営を多角化しているところが多く、また、将来性がある企業が多い。
化学メーカーの中では、体育会系で、ブラック気質があるかも。
・旭化成
・花王 (日用品)
・積水化学
・東レ (繊維)
・資生堂 (化粧品)
中堅有名化学会社(エース級)
つぶれはしなさそうだか、今後の成長に期待。B to Bなので、世間的には、知られていない企業が多いが、CMをしている企業が意外と多い。化学系出身者の間なら、通じる企業。
・昭和電工
・東ソー
・日東電工 (ニッチな領域で強い、液晶など)
・DIC (インクで世界一位、別の分野に注力し始めている)
・旭硝子 (少数精鋭)
・大陽日酸
・宇部興産
・ダイセル (キラルカラムで有名)
・カネカ
・日立化成
・クラレ
中堅化学会社ー(一番手)
特定の分野に強みを持っている企業が多い。世間一般の人では、知らないかもしれないが、隠れ優良企業がちらほら。
・日本触媒
・JSR (高分子系)
・デンカ
・ライオン (日用品)
・日本ペイント (塗料)
・関西ペイント (塗料)
・コーセー (化粧品)
・トクヤマ
・ADEKA
・日産化学工業 (農薬・医薬品に強い)
・セントラル硝子 (ガラス)
中堅化学会社(二番手)
優良企業が多いかも。化学メーカーらしく、まったりしていて、ホワイトな企業が多い。逆にそういうのを狙っている就活生もいたりする。
・クレハ (クレラップ)
・日油 (化薬に強み、紛争・戦争に特需)
・日本曹達 (農薬に強み)
・三洋化成 (合併するという話、京都大学の近く)
・日本化薬 (動物薬、医薬品)
・アース製薬 (日用品)
・小林製薬 (日用品)
・高砂香料工業 (L-メントールの製造、医薬品や香料、研究に注力)
・大日精化工業 (インク)
・住友精化
・東亜合成
中小化学会社
化学系出身者でも、知らない企業が多い。ニッチな分野で勝負している。海外展開や国内でも独占的な強さがないと将来性は見込めない。激動している現在、生き残っていけるかどうか。
・石原産業 (農薬、お堅いイメージ)
・東京応化工業
・クミアイ化学工業 (農薬、JA系列で海外に販売できないとか)
・エスケー化研
・マンダム
・日本農薬 (農薬、海外に注力)
・長谷川香料 (香料)
・太陽ホールディング
まとめ(化学企業)
今回は、思い当たる就職先について、記載しました。就職先の幅を広げて、色々と調べてみてください。意外な会社が多くあると思います。
僕自身も、調べてみて、社員と会ってみて、いいなと思う会社には、いくつも出合いました。自分が何をしたいか、よく考えて選びましょう。就職活動は、大変でもあり、楽しくもありましたが、頑張ってください。
より詳しく知りたいなら
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化学業界の今後の動向が、詳しく書かれています。世界的な流れ、日本での流れ。そして、企業ごとの将来性や注力分野について、詳しく書いてありました。
博士課程を考えているなら、この本を読んで損はありません。
就職サイト
インターン・新卒など幅広く掲載されています。特徴は、企業の活動や理念がブログ形式で紹介されており、興味を持ったユーザーが面接や企業訪問ができます。
こちらでは、上記以外の就活おススメサイト等を紹介しています。
製薬メーカー
日本の製薬会社はメガファーマーは限りなく少ない。そのため、何かに特化した場合が多い。また、新薬は20年単位でやっと出せる品物なので、ギャンブル性が高く、経営が上下する。(塩野義は昔は、武田と並ぶ超大手だった)
御三家
言わずと知れた、超有名日本製薬企業です。積極的に海外展開も行っています。
・武田薬品
・第一三共
大手製薬会社
・中外製薬 (バイオに強み、ロシュとの戦略的アライアンス)
・塩野義製薬 (低分子医薬品が強み)
・協和発酵キリン (バイオに強み)
中堅製薬会社(一番手)
薬は、ギャンブルの世界なので、一発当たればいいが、当たらなければ業績が駄々落ちする。この辺りから、経営次第で危ない。
・小野薬品 (オプジーボ一強)
・参天製薬 (目薬に強み)
中堅製薬会社(二番手)
特定の領域に強みを持っている場合が多い。 ジェネリック医薬品の販売企業も入ってくるが、今後の将来性は見込めない。さらに、ジェネリックメーカーは、納期がきつい上、販売商品数が多いため、激務の場合が多い。
・沢井製薬
・日医工
・久光製薬(貼付剤)
・ツムラ(漢方)
・日本新薬(希少疾病に強み)
・杏林製薬
・持田製薬
・東和薬品
・キッセイ薬品(独自性に注力)
・マルホ(皮膚系に強み)
・大鵬薬品(がんに強み、大塚グループ)
・大塚製薬工場(輸血に強み、大塚グループ)
中小製薬会社
今後の成長性や先行きが不透明。
・栄研化学
・生化学工業(糖に強み)
・JCRファーマ(バイオ医薬品に強み、今後に注目)
・ペプチドリーム(東大のベンチャー、今後に注目)
・ トーアエイヨー
・三和化学研究所
・日本マイクロバイオファーマ(三井物産関連)
番外編(医薬品の研究開発を行っている)
製薬企業としては、名前が挙がってこないが、新薬の研究をしている。意外と知られていないので、穴場と認識してよいが、医薬品部門の採用人数が少ない会社もある。他の部門での安定的な財源があるため、 安定的である。しかし、今後の医薬品の将来性から撤退する可能性も否めない。
・東レ
・明治Seikaファルマ(食品事業があるため、比較的安定)
・ヤクルト本社(がんに強み)
・カネカ
・興和
・積水メディカル(積水化学の医薬品部門)
・日産化学(農薬に強み)
・ダイセル
(研究に注力している企業と、開発に注力している企業がある。一番分かり易いのは、研究開発比率。医薬・農薬は高くなるが、大体それで判断できます。大学やそれ以上のレベルで研究をしたいなら、研究系へ!!!商品のプロデュースをする開発系を目指しているのであれば、開発系へ!!!対人メイン)
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