研究職のお金
薬学系理系(有機化学、無機化学、核酸、分析化学、薬物動態、、臨床系、ゲノム編集)の卒業先の年収を比較します。研究職といっても、企業・大学・国によって、年収は変わってきます。
企業
就職する人が一番多いですね。企業によって異なりますが、大まかな傾向はあります。
国内製薬会社
800万〜1100万
・なんといっても、福利厚生が充実。家賃補助が7割ぐらい負担。だいたい6万〜7万円の補助金が出ます。
・完全フレックス制を導入している場合が多い。
・育児休暇等も取りやすく、産後復職率はかなり高い。
・お金だけでなく、働き易い環境が整っている。
しかし、リストラがある。創薬の難易度が増していたり、新たなモダリティが出てきているので、自身の研究分野次第で、この業界から締め出されることもあり。実際に某超大手製薬会社は、ある研究分野の研究人員を400人→20人に減らした。
外資製薬会社
1000万〜
・お金はかなり貰える。成果主義。
・福利厚生も国内並みに充実。
・しかし、日本に研究所ない場合が多いので、外資系で働くのなら、海外の研究所になる。
・競争が激しいので、リストラは当たり前。より良い環境を求め、転職も当たり前。
国内化粧品会社
600万〜800万
・ネームバリューがあるので、女性から羨ましがられる。
・福利厚生は、製薬会社には劣るが、一般的な企業に比べると良い傾向。
・大手は、あまり研究はしてないので、狭き門。逆に中小企業の方がしている。
国内化学会社
600万〜1000万
・給料は年功序列の色が強い。
・福利厚生は、製薬会社には劣るが、一般的な企業に比べると良い傾向。借り上げ社宅ではなく、寮や社宅の場合が多い。
・ホワイト業界としても有名で、のんびりしている企業が多く、定時に帰れるので、ワークライフバランスがいい。
・給料は企業によって、幅があり、大手の方が良い傾向がある。(工場ワーカーも含めている年収なので、研究職は上記価格より少し多い)
大学
博士後期課程やポスドクの経験を経て、就けるプロ。
教授 900万〜1100万
准教授 600万〜800万
助教授 500万前後
・多くもらっているような印象だが、色々考慮すると少ない。
・平均的な年齢 : 教授55歳前後、准教授45歳前後、助教授30歳〜40歳
・福利厚生はないし、休みも取りづらい。
・助教授になるまでに、下積みが必要。
・裁量労働制なので、残業代がなく、ブラック。
・好きな事をできるので、好奇心が強く、やりたい事をとことん突きつめたい人には向いている。(授業もあるので、事務作業もある)
私立大学
教授 1000万〜1200万
准教授 600万〜800万
助教授 500万前後
・国公立大学と変わらないような気がするが、平均的な年齢が低い。
・また、学生からお金を多く頂いているので、環境が整っている場合が多く、働き易い。